ふざけている理事長だ。 一クラス三人って…。 そう思いながら歩いていると時雨が 「あそこの先生で良いと思うんだけど女の先生だし悪そうに見えないし」 木の上を指差していた。 理事長に似て綺麗な女性だった。 「そうだねー。でもどうやってあの場所に上る?」 唯が尋ねる。先生が居る場所は相当高い場所だった…。 これは無理だね完璧…。 「ちょっと下がっていて。」 先生が居る場所に目掛けて指からひも状みたいなのがでたっ! よく見てみるとリボンだった…。 時雨は先生の所にリボンを巻きつけた。 先生は唖然としていた。 「って事で先生!降りてきてよ!」 降りてこないと思ってたけど何故か降りてきた。 「ねぇ先生。アタシ達の担任になってよっ!」 唯が言うと先生は笑いながら 「良いですよ。私の名前は藤原風香と申します。理事長の妹ですよ。」 あっさりと許可が出た。意外と早く見つかってしまった そして理事長の妹!?。 藤原先生と一緒に体育館に戻ったら。理事長が驚きながら 「嘘っ?!風香が一番最初に戻ってくるってはじめてじゃないの…?」 「そうだっけ?まず担任持つのが初めてだよー。」 どうやら藤原先生は担任を持ったことが無いようだ。 私はこの先生とやっていけるのかな…? 「まあ、風香が初めて担任を持つクラスがAクラスなのね…。何かいいわね。」 理事長は何故か喜んでいる。 Aクラスってそんなに良いクラスなのか三人は顔をあわせた。 「ってことでヨロシクね!Aクラスの皆さんっ!」 笑顔でこっちを向いている先生。 この先生のせいで何もかもが崩れる。 Aクラスという名の教室に着いた。 ここが私たちの教室…。 期待を胸に教室に入ってみると、思ったより広かった。 机の上には鞄や教科書などが用意されていた。 教科書は普通の文字と、点文字で書かれていた。 これは目が見えない人の為に作ったようだった。 「でわ、席についてね。」 ものすごく楽しそうに、風香は言った。 夢香達は、先生に言われるとすぐに席に座った。 「さっそくだけど三人の自己紹介お願いできる?」 そういわれ三人は顔をあわせた。誰が最初に自己紹介を するか迷っていたのだ。そして立ち上がったのは…。 「アタシの名前は上田唯だ。雷みたいなのが操れて人を何人も傷つけてきた人間だ。」 唯は冷たい口調で自己紹介を終えた。 そして次に時雨が立ち上がり 「うちの名前は、小林時雨。リボンが操れて人の心を読める人間よ。」 時雨は目が死んでるように見えた。 そして今度は私の番になっていた。 「自分の名は夢路夢香またはリリー・アーレットだ。両腕なしで盲目で変な呪文が使える人間」 夢香が自己紹介を終えると風香がニコニコしていた。 「それぞれ力を持っているのね…。」 悲しそうに風香が呟く。 「私も昔は力を持っていたわ…。ある日突然その力を使えなくなってしまったの。」 自分の力が使えなくなってしまった…?そんなことがあるのだろうか。 人間に一度宿った力は死ぬまで永遠に自分の力じゃないのだろうか。 何故か私の心に謎が出来た…。 大昔に死体を生き帰させる人間が居たらしい。 その人間は、最終的にはその力を失い…。 苦痛に襲われたようだ…。 それを考えた唯が急に壊れた。 「嫌よ。嫌よ。嫌よ。アタシはこの力を失いたくないっ!」 唯は自分の頬を爪で引掻いた。 そこからは大量の血が流れ出ていた。 ついに唯はいろんな所に電流を流していた。 「この力はアタシが生まれた時からずっと一緒だったっ!」 威力はだんだん強くなっていく。 この教室は電流を流さない部屋みたいで 燃えたりしないようだった。 「この力があって化物扱いされたけどこの力を失ってもアタシはきっと化物扱いされるのよっ!」 どんどん荒れてくる唯これを見た風香は焦っていた。 自分の力が使えないから…?いや…。 実は使えるはずだ。ただ単に『嘘』をついただけだ。 右手をよく見ると痣が付いている。これはつい最近ついた痣だと思う。 私にも右足に痣が付いている。 それも似たような…。あれは力を持っている証の痣じゃないのだろうか…。 「少し離れていてっ!」 後ろから風香の声が響いた。 「今私に炎の力をっ!」